バンダイナムコ研究所は28日、メタバースコンテンツ増大の潮流を後押しすべく、AI技術開発のベースとなる3Dモーションデータセット「Bandai Namco Research Motion Dataset」をGitHubで公開することを発表した。

  • 「Bandai Namco Research Motion Dataset」のデータイメージ(同社資料より)

    「Bandai Namco Research Motion Dataset」のデータイメージ(同社資料より)

公開するデータセットは2種類で「データセット1」は、歩行、走行、ダッシュ、格闘、ダンスなどの17種類の動作に男性、女性などの属性や、怒り、悲しみなどの感情表現を表す15種の演技モーションデータで総計36,673フレーム。「データセット2」では、主にロコモーションや手の動きのデータで、歩行、走行、手を振るなどの10種の運動に男性、女性、子供、老人など7種の属性モーションデータの総計384,931フレーム収録する。

データは、バンダイナムコ内のモーションキャプチャスタジオで3人のプロのモーションアクターにより収集されたもの。データはノイズ除去、プロポーションの整形、クリッピングなどの処理済みでBVH形式で提供される。GitHubからダウンロードでき、ライセンスは非商用目的で研究やAIの検証などで利用できる「CC BY-NC-ND 4.0」での提供となる。

  • バンダイナムコ内のモーションキャプチャスタジオで収集の模様(同社資料より)

    バンダイナムコ内のモーションキャプチャスタジオで収集の模様(同社資料より)

メタバースやxR技術の普及が予期される未来、3Dキャラクターの制作には従来のモーションキャプチャ技術やクリエイターによる手作業では遠からず限界に達すると同社は見ており、主流となるAI技術の普及と業界の振興のため、今回収集したデータの一部を公開することとなった。