富士ソフトは3月30日、学研ホールディングスグループの学研塾ホールディングスおよび学研メソッドと共同で、バーチャル教育空間「FAMcampus(ファムキャンパス)」を開発し、2022年4月1日より提供を開始することを発表した。
「FAMcampus」は教育機関で利用することを想定しており、生徒はバーチャル空間上に再現した教育空間にアバターとして通う。集合授業型や個別指導型といった指導形態に応じて用意されたフロアにログインし、先生や仲間の存在を感じながら、日々の授業や自習といった学習活動に取り組む。
学習に励む仲間の存在から生徒自身が刺激を受けることにより、学習意欲や競争心の向上につなげる狙いがある。また、アバター同士をぶつけるだけで会話(ビデオ通話)ができる。
富士ソフトは2021年5月に、仮想オフィス空間「FAMoffice」の販売も開始している。テレワークが普及する中、コミュニケーション不足などの課題を解決するため開発された。今回、提供を開始する「FAMcampus」は、教育機関向けに特化して開発された。
同社は今後、「FAMcampus」の行動データと成績などの学習データを組み合わせて分析し、テスト結果だけでは知り得なかった生徒一人一人の特性を可視化する機能を実装する予定。個々の生徒への適切な指導に役立てるといった新たな付加価値創出に取り組む方針だ。