TISインテックグループのTISは3月25日、“デジタルの力によって、マルチステークホルダーと脱炭素を共創し、持続可能で豊かな次世代エネルギー社会を実現する”をコンセプトとする脱炭素ソリューションブランド「Carbony(カーボニー)」を発表した。

「Carbony」は、「Carbon(炭素)」と「harmony(調和)」をかけ合わせたTISの造語で、さまざまな要因によって排出される二酸化炭素を、デジタル技術を活用して調和(プラスマイナスゼロ)し脱炭素社会を目指す、という同社の思いが込められている。

同ブランドでは、①エネルギーを供給する企業、②エネルギーを利用する企業・法人、③個人・家庭の3つのセグメントに向けてソリューションを開発し、順次提供していく予定だ。将来的には異業種とも協業し、同社は2023年度までに脱炭素の社会課題解決型サービスの売上10億円を目指すという。

  • 「Carbony(カーボニー)」のターゲットセグメント

同ブランドの第1弾ソリューションとして、2022年4月からバーチャルパワープラント(仮想発電所、VPP)プラットフォームを提供開始する。同サービスは、欧州やアジア圏で導入実績を持つアグリゲーション事業者向けソリューション「EIP」(アイオンコミュニケーションズ提供)をベースに、TISの国内エネルギー業界への知見をもとに日本国内でのビジネスに最適化したクラウドサービスとなる。

同サービスでは、卸電力取引市場との接続が可能で、再生エネルギーの分散電源を束ねて管理するアグリゲーション業務の高度化を支援する機能や、蓄電リソースなどの設備をゲートウェイ経由で運転制御する技術などを提供する。

  • 「Carbony」のソリューション展開イメージ

今後は「エネルギーを利用する企業・法人」「個人・家庭」セグメントに対して、行動変容を促すソリューションとして、すでに実証実験として取り組んでいるEVソリューション、節電ソリューションなどのサービス提供を目指す。