パナソニックの社内分社であるコネクティッドソリューションズ(CNS)およびパナソニック システムソリューションズ ジャパンは2月24日、流通店舗のバックオフィスでの標準シフトモデルの構築を可能にするSaaS型業務ソリューション「CYTIS Shift for Retail」を提供開始した。また、イオンリテールの総合スーパー(GMS) 62店舗に対し、バックオフィス改革のため、同ソリューションの仕様をカスタマイズした「AIワーク」を導入したと発表した。

  • AIワークの利用イメージ

新ソリューションは、これまで人による経験と勘で行ってきた店舗のバックオフィスの人の配置や投入計画にデータドリブンな標準シフトモデルを当てはめることで、シフト計画作成にかかっていた時間のを7割削減し、計画から改善のサイクルを継続的に回すことにより、店舗運営のさらなる効率化を図ることができるという。

シフト割り当ての自動化に加え、現場で得たデータにインダストリアル・エンジニアリングのノウハウを加味し、従来は全店で共通化していなかった業務の種類や従業員のスキルレベルをどの店舗でも同じ認識になるよう定義した。業務の種類、各従業員のスキルレベル等に加え、客数予測や入庫荷物数、製造計画や勤務実績などのデータに基づいてワークモデルを自動作成し、それらのデータを基に勤務計画や作業計画を自動で作成できるとのこと。

作成した勤務計画や作業計画に沿って日々の業務を行い、計画と実際の勤務実績とを比較・評価可能になるという。この計画と実績のデータを継続して取得し続けることで、1日の人時生産性を高く保ちながらも、必要最低限の人数で過剰な残業無しに無理なくバックオフィスの業務を効率化できる、標準シフトモデルの構築が可能になるとしている。

標準シフトモデルの導入が進んだ店舗に導入後の実績収集の仕組みを提供することで、計画と実績とのギャップの分析をAI(人工知能)で行い、計画と実績のギャップからAIが最適な標準工数(RE値)を算出し、計画の精度向上を図り、自律的に効率化できる現場運営につなげられるという。