東日本電信電話(NTT東日本)は1月24日、企業や自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するコンサルティング事業を展開する新会社として「NTT DXパートナー」を1月31日に設立すると発表した。

新会社はNTT東日本の100%子会社であり、矢野信二氏が代表取締役社長に就任する予定だ。NTT東日本やNTT研究所が持つDX(デジタルトランスフォーメーション)のノウハウや人材を活用して顧客のDXを支援するという。

  • (左から)代表取締役社長に就任予定の矢野信二氏、代表取締役に就任予定の長谷部豊氏

NTT東日本は近年、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)のみならず、非通信事業も含めて地域社会の課題解決に取り組んできた。データの利活用に取り組む事業者や自治体が増加する一方で、同社はそうした組織と共に課題解決を目指すビジネスパートナーとしての役割へのシフトを図っているとのことだ。

新型コロナウイルスの感染が拡大している中で日本のDXやデジタル化が諸外国に対して大きく立ち遅れている点が指摘される場面もあり、DXの推進は喫緊の課題であると矢野氏は指摘した。

この傾向は人材やノウハウの不足に悩む中小企業で特に顕著であり、中小企業が地域社会経済の基盤である日本においては、そうした顧客のDXに向けたコンサルティングが地方創生に役立つとして新会社の設立に至ったのだという。

「NTT DXパートナー」はDXに関わるコンサルティングから、デジタルプラットフォームの構築および運用まで一気通貫で支援する。顧客企業のビジネスモデルの変革や新規事業の創造、ひいては地方創生の実現に寄与する狙いがあるとのことだ。

  • 「NTT DXパートナー」の概要

同社は具体的に、「DXコンサルティング」「DX実装・推進支援」「DXアセットシェア」の3本柱を事業の中心に据えてサービスを展開する予定だ。DXのコンサルティングを実施する段階と、実装および推進の段階を相互に作用させながら、ワンストップのサービスを提供することで顧客企業のサービスが自走するまで伴走を続けるという。

「DXアセットシェア」ではNTT東日本グループやNTT研究所などが持つ技術とノウハウを顧客企業とシェアすることで、コストの抑制や事業展開の加速を目指す。

同社は2025年度単年度で100憶円以上の収益を目指すとしている。

  • 「NTT DXパートナー」の事業概要