KDDIは1月17日、法人企業向けサテライトオフィス事業の有償トライアルを開始すると発表した。スマートグラスやAIソリューションの提供により、大都市圏の居住者が勤務先や仕事内容を変えることなく地方で勤務可能な「地方創生テレワーク」を支援するという。

  • 長野市のサテライトオフィス

今回のトライアルでは、長野県長野市に法人企業向けのサテライトオフィスを用意する。リモートワーク時の業務管理とコミュニケーションにおける課題の解決を目的として、集中力や感情を分析するAI(artificial intelligence:人工知能)ソリューションや、スマートグラスなどを提供する。

  • スマートグラス「NrealLight」を装着したイメージ

第1弾として、1月17日から3月31日までの期間中、コクヨ、日本電気、電通デジタルに所属する社員が同トライアルに参加する。各社員は約2週間長野市内に滞在し、サテライトオフィスにて都市部在住時と同じ業務に従事する予定だ。トライアルを通じて、遠隔地勤務時に生じる労務管理や業務管理など、企業と従業員両面の課題を検証する。

  • 表情認識ソリューション

同社が過去に実施した調査より、「自然豊かな環境で働きたい」「テレワークで地方でも同様に働ける環境がある」など一都三県に暮らす人の約半数が移住に興味を示していることが明らかになっている。一方で、そのうち約36%は仕事や移住先での生活の不便などの事情から、地方移住を現実的なものとは捉えられていないようだ。

そこで同社は、サテライトオフィスや先端技術を活用したソリューションの提供が、人々の多様な働き方を実現する一助になるかを検証するとのことだ。