MicrosoftはWindows 10およびWindows 11のデフォルトブラウザとしてEdgeを推奨しており、Edge以外のサードパーティ製ブラウザがデフォルトに設定されている場合も、スタートメニューの検索結果やウィジェットなどのリンクを開くときは強制的にEdgeでリンクが開かれるようになっている。その回避策として、サードパーティの「EdgeDeflector」などのアプリを利用する方法があったが、2021年12月14日にリリースされた更新プログラム「KB5008212」「KB5008215」において、その回避策もブロックされた。

しかし、Betanewsが1月4日、EdgeDeflectorと同様の機能を持つ「MSEdgeRedirect」であれば、依然としてEdgeの強制を回避する手段として有効だと伝えた。

Windowsでは、スタートメニューの検索結果やウィジェットなどのリンクを開く際に「microsoft-edge://」プロトコルを使ったURLが指定されており、これによって強制的にEdgeが使用されるようになっている。これに対し、EdgeDeflectorなどのアプリでは、そのようなリンクをポップアップによって傍受することでデフォルトのブラウザーにリダイレクトしていた。

一方、MSEdgeRedirectでは、Microsoft Edgeプロセスのコマンドライン引数をフィルタリングして、「microsoft-edge://」ハンドラーにフックする代わりにデフォルトのブラウザに渡すことでリダイレクトを実現しているという。「KB5008212」や「KB5008215」によるブロックがMSEdgeRedirectに効かないのはそのためだ。この仕組みは、将来の変更に対する柔軟さにもつながると説明されている。

  • MSEdgeRedirectと他の同様のアプリの機能比較(出典: MSEdgeRedirectのGitHubリポジトリ)

    MSEdgeRedirectと他の同様のアプリの機能比較 出典: MSEdgeRedirectのGitHubリポジトリ

MSEdgeRedirectはまだベータテスト中のアプリとされてはいるが、積極的に改良が加えられている。2022年1月3日にリリースされたMSEdgeRedirect 0.6.0.0では、これまでのメニューやウィジェットなどに加えて、天気の結果もデフォルトブラウザーにリダイレクトできるようになる。

MSEdgeRedirectは次のGitHubリポジトリで公開されている。EdgeDeflectorの代替アプリを探していたユーザーは試してみる価値があるだろう。

  • MSEdgeRedirect 0.6.0.0

    MSEdgeRedirect 0.6.0.0