チームスピリットは12月21日、士業、コンサルタント業、エンジニア業の企業に従事する従業員を対象に実施した「プロジェクト型ワーカーに関する調査」の結果を公表した。調査には部長クラス、課長・次長クラス、係長・主任クラスを務める役職者300人と一般社員クラスの300人が参加した。年齢は25歳から54歳までだ。
新型コロナウイルス感染症の拡大によりプロジェクトベースの働き方への注目が高まっている中で、プロジェクト単位で働く上でのチームとのコミュニケーションやアサインメントの課題を調査したという。
調査の結果、コロナ禍におけるマネジメントの難易度について役職者全体では48.0%が「コロナ禍でマネジメントの難易度が上がったと思う」「どちらかと言うとコロナ禍でマネジメントの難易度が上がった」と回答した。
企業規模別に見ると、従業員999名以下の中堅・中小企業の役職者のうち44.0%が難易度が上がったと回答した一方で、1000名以上が所属する大企業では56.0%が難易度が上がったと感じており、大企業ほどコロナ禍のマネジメントの難しさを感じている傾向にあるようだ。
また、全体の22.3%が会社に報告していない超過勤務(サービス残業)が「増えた」または「どちらかと言えば増えた」と回答している。一般社員の20.0%に対して、役職者では24.6%が超過勤務が増えたと回答したとのことだ。
大企業に着目すると、一般社員の21.0%が超過勤務が増えたと回答した一方で役職者では26.0%だった。こうした結果から、一般社員よりも役職者の方が超過勤務が増えており、特に大企業の役職者で増えている傾向にあることが明らかになった。
業務中の文章コミュニケーション(メール、チャット、メッセージ)について聞くと、「増えた」と「どちらかと言えば増えた」という回答は全体で51.0%だ。役職別に見ると、一般社員では45.7%であるのに対して役職者の56.3%が文章コミュニケーションが増えたと回答した。
さらに、業務中のオンライン会議コミュニケーション(Web会議)については全体の63.5%が「増えた」「どちらかと言えば増えた」と回答している。一般社員では59.0%がオンライン会議コミュニケーションが増えたと回答したのに対して役職者では68.0%であったとのことだ。
上司やマネージャーを除くチームメンバーとの関係性について聞く質問では、全体の32.9%が「相互で理解が足りていない」「どちらと言えば相互で理解が足りていない」と回答した。役職者では28.1%が「相互で理解が足りていない」「どちらと言えば相互で理解が足りていない」と回答したのに対して一般社員では37.8%であったことから、役職者と一般社員の間でチームメンバーとの相互理解の認識にはギャップがあるようだ。