MM総研(MMRI)は10月22日、企業のWeb担当者を対象にアンケート調査を実施し、コラボレーションツールの利用状況についてまとめた。その結果、Web会議システムを使う企業の6割がZoom を利用していることがわかった。

  • 最も利用するWeb会議システム(有料版/単一回答)

    最も利用するWeb会議システム(有料版/単一回答)(出典:MM総研)

同調査は、システム選定の決裁者および関与・導入状況を把握している担当者を中心に、国内企業2,640社を対象とし実施したもの。対象コラボレーションツールは、「Web会議システム」「ビジネスチャット」「オンラインストレージ」「グループウエア」「タスク管理ツール」「クラウドPBX」「仮想オフィス/バーチャルオフィス」の7サービス。

導入率が最も高かったのがWeb会議システムで、2,604社のうち1,329社(51.0%)が導入していた。導入企業のうち、有料版を契約している1,241社が最も利用するWeb会議システムは、トップが「Zoom」(60.1%)、次いでMicrosoft Teams(21.4%)、Google Meets(7.9%)となった。

従業員規模別では、規模が大きくなるにつれMicrosoft Teams の利用率が上昇。Web会議システム(有料版)だけでも1社あたりの導入システム数は平均2.2で、取引先の需要に応じて複数導入するなどツールを使い分けるケースの増加、SaaS利用が加速していることが伺えるという。

  • 最も利用するWeb会議システム/従業員規模別(有料版/単一回答)

    最も利用するWeb会議システム/従業員規模別(有料版/単一回答)(出典:MM総研)

Web会議システムのデメリットや課題については、「話し相手のリアクションが分かりづらい」42.6%、「一人の話者しか話すことができない、会話のテンポが悪い」38.0%などが挙がった。今後追加してほしい機能は「議事録作成/文字起こし機能、字幕機能」が47.3%で最多。次いで「一つの会議の中で、複数人が同時に会話できる機能」38.6%となった。

  • Web会議システムに今後望む機能(複数回答)

    Web会議システムに今後望む機能(複数回答)(出典:MM総研)

同調査の中で、Web会議システムに次いで高い導入率を示したのがビジネスチャットとオンラインストレージ。ビジネスチャットで最も利用するツールは、Microsoft Teams(30.5%)、Slack(20.9%)、LINE WORKS(13.0%)、Google Chat(11.6%)、Chatwork(9.0%)の順となった。MMRIは直近の傾向として、ビジネスチャットは音声、動画でやり取りできる機能の追加が目立つほか、社外コミュニケーションをビジネスチャットに代替す る動きが加速しているとしている。

  • 最も利用するビジネスチャット(有料版/単一回答)

    最も利用するビジネスチャット(有料版/単一回答)(出典:MM総研)

オンラインストレージで最も利用するのは、Googleドライブが32.8%と最も高く、次いでDropbox Business(23.2%)、 OneDrive for Business(14.9%)、Box Business(8.6%)、Fileforce(3.5%)であった。

  • 最も利用するオンラインストレージ(有料版/単一回答)

    最も利用するオンラインストレージ(有料版/単一回答)(出典:MM総研)