日立製作所(日立)と日立ビルシステムは7月28日、ニューノーマル時代の働き方の実験場として、日立ビルシステムの本社地区のオフィス(東京都千代田区および東京都足立区)のリニューアルを実施し、2021年8月2日から運用を開始すると発表した。
今回のリニューアルでは、約2250名の全社員へのスマートフォンの貸与と在宅勤務の推進を前提として、両拠点でフリーアドレス制を採用し、執務エリアを集約するとともに、リモート会議が可能な個室や個人が集中して作業できるブースなどを新たに配置する。
東京都千代田区の本社には、社員同士のコミュニケーション機会を創出して仕事の創造性を高められるよう、緑があふれる空間の中に、ソファやカフェカウンター、リラクゼーションスペースなどを配したオープンエリアを新設。
また、専用のスマートフォンアプリでオフィス生活に必要となる施設予約管理やオフィス情報の入手などが一元的に行える、日立のビル分野におけるLumadaの最新ソリューション「BuilPass」を導入する。同ソリューションにより、社員各自のスマートフォン上で、オフィスに関する配信情報の閲覧や、社内イベントへの参加登録、個人用のブースなどの一部スペースの予約が可能で、出社状況などを踏まえたワークスペースの選択や効率的な業務推進が可能になるとしている。
同じく本社機能を有する東京都足立区の亀有総合センターでは、食堂施設を刷新し、昼食時間以外にはオープンエリアとして活用できる空間にする。また、LumadaのビルIoTソリューション「BuilMirai」の実証環境を構築し、空調機器や照明などのビル設備の統合的な遠隔監視と稼働状況の分析により、快適なオフィス環境の提供や効率的なビル管理を行うPoC(概念実証)を開始する。
両社は今後、2拠点での取り組みの成果や課題を踏まえ、日本全国の事業拠点に順次展開していく予定だ。