花王は6月24日、すべてのヘアカラー・ヘアマニキュア製品について、店頭での販促ツール「毛束色見本」の国内での提供を終了すると発表した。廃止は2021年10月以降を予定しており、その後はARメイクアプリで代替する。これにより、多い年では年間約56トン使用していたプラスチックの削減を見込んでいる。

  • 左から、従来の店頭での毛束色見本設置イメージ、2021年10月以降の店頭イメージ

同取り組みは2020年10月に発売された「ブローネ ルミエスト」シリーズで先行していたもの。店頭には毛束色見本を設置せず、店頭のPOPや商品パッケージの裏面にあるQRコードを読み取ることで、ARメイクアプリで髪色のシミュレーションができるという。先行導入の結果として、多くの利用者から好評の声があったため、毛束色見本の廃止に至ったとのこと。

  • ARによる髪色シミュレーションのイメージ

同社はESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」に基づき、事業戦略にESGの視点を導入し消費者や社会へのよりよい製品およびサービスの提供を目指している。同取り組みは、「ブローネ ルミエスト」発売当時に予定していた「2022年までに全ブランドにおいて、毛束色見本設置を見直す」という計画を前倒して実行するものであるとのことだ。