ウイングアーク1stは6月16日、企業間のさまざまな文書をデータ化しクラウド上で流通できるプラットフォーム「invoiceAgent(インボイスエージェント)」を発表した。同プラットフォームは、企業間のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するソリューションとして、同社の帳票基盤ソリューション「SVF」、ドキュメント管理ソリューション「SPA」に続く帳票・文書管理事業の第3の柱となる。
同日開催されたオンライン発表会にて、ウイングアーク1st 執行役員 事業統括担当兼CTO島澤甲氏は「われわれは企業内のDXだけでなく、企業間のDXを推進していく」と説明した。
同社が提供している帳票・文書管理ソリューションの合計売上は115億円を超え、「SPA」の売上に関しては、前年比約160%増とコロナ禍においても成長を続けている。帳票市場におけるシェアも67%を超えた。
今回同社は、新ブランド「invoiceAgent」を立ち上げ、電子取引や電子契約サービス市場に参入する。その第一弾として、電子取引サービス「invoiceAgent TransPrint(インボイスエージェント トランスプリント)」を6月21日より提供開始する。
「invoiceAgent TransPrint」では、既存システムを変えることなく、請求書・支払通知書・注文書・納品書など、さまざまな企業間取引文書の電子化と配信・返信が可能。電子化が難しい場合は、Web配信と郵送の両方に対応できる。また、取引にひもづく文書の一元管理やインボイス制度・電子帳簿保存法にも対応している。
「双方向からやり取りができる点、既存のシステムを変更しない点が強みだ」と、島澤氏は、「invoiceAgent TransPrint」と競合製品の相違点を説明した。
さらに同社は、電子契約サービス「invoiceAgent WingSign(インボイスエージェント ウイングサイン)」を7月中旬に、電子伝票サービス「invoiceAgent DocketX(インボイスエージェント ドケットエックス)」を2021年秋に提供開始する予定。
「invoiceAgent WingSign」は、既存システムを変更することなく契約書作成・確認・署名から保管管理までのすべてを電子化し、ペーパーレス・ハンコレスを促進する。「invoiceAgent DocketX」は、納品に関わるあらゆる伝票をデータ化し、伝票回収・保管に関わる工数・コストの削減を実現する。電子受領確認により、物流・配送情報をリアルタイムに把握することで業務の見える化につなげる。
同社は今後、数年間で3万社の「invoiceAgent」導入を目指す方針だ。