Windows Latestは6月11日(米国時間)、「Windows 10 KB5003637 update could break your taskbar, printer」において、2021年6月の累積更新プログラムで導入された「KB5003637」が、一部ユーザーのWindows 10にタスクバーやデスクトップのアイコンまたは印刷機能に問題を引き起こしている可能性があると指摘した。
ユーザーが報告しているKB5003637の適用が原因になっていると見られる問題は次のとおり。
- タスクバーのシステムトレイにおいて日付、時刻、システムアイコンが消える
- 検索ボックスと通知センターのアイコンが壊れる可能性がある
- プリンタで問題が発生する
問題発生の条件や推測される原因として、次の説明が掲載されている。
- タスクバーの「ニュースと関心事項」が有効になっていて、かつ、表示スケールが推奨/デフォルト以外の設定になっている場合に、タスクバーのシステムトレイアイコンが消えたり重なることがある
- 印刷スプーラー特権昇格の脆弱性(CVE-2021-1675)が修正されているが、この修正の影響で一部のユーザの印刷スプーラーサービスで問題が発生した可能性がある
Windows Latestの記事では不具合の回避方法として、次の方法を取り上げている。
タスクバーアイコン問題の回避方法
タスクバーの「ニュースと関心事項」を無効化したり、表示したりを切り替える。
また、表示スケールをデフォルトや推奨に変更するなどして、問題が解消するか試す方法が紹介されている。設定アプリケーションから「システム」→「ディスプレイ」→「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」の値を変更して確認する。
KB5003637のアンインストール
脆弱性の修正が含まれていることからためらわれるかもしれないが、KB5003637をアンインストールすることで問題を回避できるとの説明も掲載されている。更新プログラムのアンインストールは設定アプリケーションから「更新とセキュリティ」→「更新の履歴を表示する」→「更新プログラムをアンインストールする」を選択し、起動してくるコントロールパネルで該当する更新プログラムを選択して「アンインストール」ボタンを押せばよいとされている。
記事に説明されている問題が発生しており、KB5003637をアンインストールする場合は注意が必要。この更新プログラムには脆弱性の修正が含まれており、問題が解決した場合には該当する更新プログラムを適用することが望まれる。