NTTドコモと日本通運(日通)は3月29日、日々の点呼業務の省力化と点呼・点検が実施可能という「点呼・運行前点検システム」の開発について3月22日に合意し、4月1日に開発を開始すると発表した。2022年度以降の商用化を目指す。
日本通運が2013年から営業用車両の運行管理などに使用している「オペレーション支援システム」の通信回線やスマートフォンはドコモが提供してきたことから、両社は国土交通省の「交通運輸技術開発推進制度」2018年度採択業務である「機械化技術の採用による点呼の精度向上の研究(3か年)」について、2018年6月から2021年3月まで共同研究を行ってきている。
新システムは、これまでの共同研究をさらに発展させたものといい、宿泊を伴う運送業務における遠隔点呼や2泊以上の業務時に行う中間点呼への対応、プッシュ通知を利用したワークフロー化などにより、営業所における対面での通常点呼を含め、技術的にはすべての点呼を非対面で可能なシステムの実現を目指す。開発期間は、4月1日から9月30日までの予定。
同システムの開発を通じて、日本通運は、グループ各社や協力会社における点呼・点検の高度化を実現するという。ドコモは、同システムの開発完了後に多くの貨物運送事業者が同システムを利用できるよう、2022年度以降の商用化を目指す。