凸版印刷は3月22日、バーチャル空間上に「トッパンVRオンライン研修センター」を構築し、2021年度新入社員研修のメイン会場として、4月1日より導入開始することを発表した。
「トッパンVRオンライン研修センター」は、トッパン小石川ビル(東京都文京区)をバーチャル空間上に忠実に再現するもの。
案内掲示板や学習コンテンツへの動線といった研修の導入部分として機能する「TOPPAN Entrance」、トッパンホール内を360度VRで見学・体験できる「TOPPAN VR Hall」、印刷博物館のプロローグとVRシアターを見学できる「TOPPAN VR Academy」、全席フリーアドレス制を導入したバーチャルオフィス「TOPPAN HR Mall」——で構成されるバーチャルオフィスとして機能する。
新入社員約20人に1人の割合で配置する先輩社員トレーナーもバーチャル空間上に出社し、新入社員への手厚いサポート体制をバーチャル空間上で整備するという。これにより新入社員は、自宅にいながらデジタルオフィスに出社できるという。
同社は、昨年の新入社員研修も完全オンラインで実施したが、今回は新たな研修コンテンツとして、日本の伝統文化をテーマにした「文化教養VR研修」を導入するという。また、紙製ヘッドマウントディスプレイ「VRscope」とスマートフォンを全新入社員に貸与し、危険体感VRや福島県の被災地視察VR映像を活用した研修プログラムを実施するということだ。
同社は今後、この実証結果を基に、新入社員研修に留まらず、各階層別研修や選抜リーダープログラムにも活用し、バーチャル施設の増設とコンテンツの拡充を実施するとしている。