日本電気(NEC)は2月17日、米ServiceNowが提供するグローバルで豊富な実績のあるデジタルワークフローを実現する「ServiceNow」と、NECのIT運用デジタル化オープンソースソフトウェアである「Exastro IT Automation」や統合監視ソフトウェアである「WebSAM SystemManeger G」とを組み合わせた「ITサービス運用高度化ソリューション」を、2021年4月に提供開始すると発表した。また、同ソリューションの導入支援サービスやマネージドサービスも併せて提供する予定だ。

  • 新ソリューションの概要

同ソリューションでは、ServiceNowとExastro IT Automationの設計管理・自動化機能とを組み合わせることで、システム情報を自動的に取得し、鮮度の高い構成管理データベースで一元的に管理する。

運用・開発に携わる全ての担当者が正確な情報にアクセスして運用することで、運用プロセス間の情報伝達ミスを無くし、複数部門や人による運用プロセスの管理の効率化とサービスレベルの向上を実現するとしている。

また、ServiceNowとWebSAM SystemManager Gの監視静観機能や大量イベントの集約機能との連携により、システムから発生するイベントから対応が必要な障害イベントに自動的に絞り込んでServiceNowへのインシデント登録が可能となり、不要なオペレーションの削減とサービスレベルの向上に貢献するとのこと。

同ソリューションの特徴として同社は、ITサービス運用・構築の高度な自動化、高度・迅速な対処が可能なサービス運用の実現、運用実績に基づいたマネージド型サービスや導入支援サービスの提供の3点を挙げる。

ITサービス運用・構築の自動化については、企業内及びクラウド環境に構成したハイブリッドなシステムにおいて、サービス運用とシステム開発が持つシステムリソース情報を融合し、エンド・トゥ・エンドの運用・開発作業の構造化・自動化を可能にするという。

サービスの変更やリリース作業の自動化に加え、コミュニケーションコストを含めたITサービス運用の全行程で、運用コストを改善するとしている。

高度・迅速な対処が可能なサービス運用の実現に関して、業務アプリケーションが稼働する多種多様なシステムから生じる大量のイベントを分析し、対応すべき情報のみをオペレータに伝達することで、最適で効率的な運用を実現するとのこと。

また、検知した障害が影響を与えるサービスやユーザーを判別し迅速に通知することによって、業務への影響を抑えるという。

運用実績に基づいたマネージド型サービスや導入支援サービスの提供に関連して、同社は企業変革を推進するDX基盤における業務効率化・従業員満足度を高めるサービスとして、ServiceNowを自社に採用しているとのこと。

この経験と運用実績を基に、導入フェーズにおける導入支援サービス、導入後の安定運用の運用支援サービス、さらにマネージドサービスである「NECマルチクラウド運用サービス」などを提供するとしている。

価格は、ITサービス運用高度化ソリューションが年額1000万円から、導入支援サービスは個別見積。NECマルチクラウド運用サービスの標準サービスは月額20万円から、拡張サービスは個別見積。