Phoronixは1月24日(米国時間)、「Pyston 2.1 Is Blowing Past Python 3.8/3.9 Performance」において、Pythonの代替インタプリタである「Pyston 2.1」のベンチマーク結果を公表し、本家のPython 3.8.6および3.9.1よりも十分に高いパフォーマンスを実現していると伝えた。

Pystonは高性能なPythonの提供を目指してDropboxによって開発されたインタプリタ。現在、Pystonの開発にDropboxは関与していないが、Pyston 2.xは元Dropboxの開発者によって開発が引き継がれている。

Pyston 2.1は2021年1月22日にリリースされた。残念ながら現在のところソースコードは公開されておらず、下記のGitHubリポジトリでバイナリのみ入手することができる。

Phoronixが公表したベンチマークはRyzen 95900Xシステム上で行われたもので、アップストリームのPython 3.8.6およびPython 3.9.1に比べて、Pyston 2.1のはおよそ40%ほど高速という結果が示されている。

  • PyBenchによるPyston 2.1とPython 3.8.6/3.9.1のベンチマーク比較 ー 画像:Phoronixより

    PyBenchによるPyston 2.1とPython 3.8.6/3.9.1のベンチマーク比較 引用:Phoronix

記事では、PyBenchを使った総合的な計測の結果と、PyPerformanceによる詳細な計測結果が提示されている。また、すべてのベンチマーク結果はOpenBenchmarking.orgの下記のページで公開されている。

前述のようにPystonは現在のところオープンソースにはなっていない。Phoronixは以前の記事で、Pystonのスタートアップはまだゲームプランを考えている最中のようだと伝えている。