SCSKは1月25日、米NVIDIAのパートナープログラムであるNVIDIAパートナーネットワークにソリューションプロバイダーとして参画したと明らかにした。これにより、AI向けインフラストラクチャ「NVIDIA DGXシステム」、仮想化GPUソフトウェア「NVIDIA 仮想GPUソリューション(NVIDIA vGPU)」の日本におけるパートナーネットワーク契約を12月に締結し、同日から提供を開始している。

  • 「NVIDIA DGXシステム」

    「NVIDIA DGXシステム」

近年、AIの実用が本格化しており、その中でも機械学習は人間では分析することが困難な量のデータを高速に処理し、精度の高い予測が可能なため急速に普及が進んでいる一方、大規模なデータを高速に処理・分析をするためのインフラストラクチャが求められている。

また、昨今の働き方改革の推進およびコロナ禍において、働き方のニューノーマルへの変革が求められている中、特にITを活用したソリューションとしてVDI(クライアント仮想化)の普及が加速しているほか、OA用PCだけでなく、機械学習、CAD・CAEを行うためのワークステーションのVDI化のニーズも増えてきているという。

NVIDIAはGPUを用いたさまざまなソリューションを提供しており、SCSKはNVIDIAが提供するDGXシステムは、企業が大規模なエンタープライズAIインフラストラクチャを構築するためのソリューションを提供。分析からトレーニング、推論に至るまで、あらゆるAIワークフローを最適化する。NVIDIA DGX A100では8基のNVIDIA A100 GPUと最大640GBのGPUメモリを統合し、TensorコアGPUを搭載している。

さらに、NVIDIA vGPUはGPUを組み合わせることで従来のVDIよりも性能と生産性を提供することに加え、NVIDIA vGPUとハイエンドGPUにより、物理ワークステーションと同等の性能と利便性を持つVDI環境を提供し、GPUリソースを割り当てることで簡単な機械学習にも対応を可能としている。VDI環境に必要な主要なハイパーバイザーをすべてサポートし、現在使用されている管理・監視ツールとの統合もできるという。

SCSKは、NVIDIA DGXシステムおよびNVIDIA vGPUの提供と導入をサポートし、新たにAI環境構築サービスを創出することで、8000社に導入支援サービスの提供を目指す。加えて、同社が開発・提供するAIモデル構築サービスSNN(SCSK Neural Network toolkit)や機械学習プラットフォームの導入にもとづき、同社独自のAIソリューションをワンストップで提供することで、AI導入に貢献するとしている。