SCSKとサイオステクノロジーは12月4日、コンテナ管理オープンソースソフトウェア「Kubernetes」環境向けセキュリティ・モニタリングプラットフォーム「Sysdig Secure DevOps Platform(シスディグ セキュア デブオプス プラットフォーム)」のビジネスに関する共同での業務推進を11月から開始したと明らかにした。
近年、システム開発および運用の負荷低減と迅速化に貢献する技術として、コンテナおよび複数のコンテナを効率良く運用・開発するための技術であるコンテナオーケストレーションツールが注目を集めている。
一方で、Kubernetes環境において、アプリケーションは物理的なサーバ配置やネットワークから切り離され、抽象化された形で管理されるため、従来型のサーバ単位で監視する仕組みや、IDS/IPS(不正侵入検知/防御システム)といった境界型防御のみでは、内外からのアクセスによる各コンテナの不正な振る舞いや改ざんの検知、脆弱性のチェックまで行うのは難しいのが実情だという。
サイオステクノロジーは、これらの新たな課題に対し、コンテナ基盤構築サービスやコンテナ関連製品の提供に加え、Kubernetes環境の詳細なモニタリングと包括的なセキュリティの強化を図るためSysdig Secure DevOps Platformの販売パートナー認定をSCSKから取得した。SCSKは、Sysdig Secure DevOps Platformの国内総代理店であり、導入コンサルティングサービス・運用・保守サービスを手がけている。
同プラットフォームは、ブラックボックス化した各コンテナ内部のアプリケーションやKubernetesのリソース状況および健全性、コンテナ間通信を完全にモニタリング・視覚化することで、迅速なトラブルへの対応を可能としている。
また、コンテナに潜む脆弱性の発見や、不正アクセスなど異常検知時のコンテナ制御のほか、Kubernetes上でのコマンド履歴をすべて記録可能なことから、サイバーセキュリティにおけるフルフォレンジックを実現するという。
今後、両社は共同プロモーション活動を通じて同プラットフォームの販売を拡大するとともに、クラウドネイティブコンピューティング技術を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援を行う。さらに、サイオステクノロジーはコンテナ基盤の構築支援のほか、国内で不足しているコンテナ技術者の育成支援にも注力していく考えだ。
サイオステクノロジーは同プラットフォームの販売パートナーに参画するとともに販売を拡大し、2022年までに3億円の売り上げを目指す。