メルカリと日本郵便は11月4日、都内で記者会見を開き、両社が連携して提供する配送サービス「ゆうゆうメルカリ便」において同日からメルカリで取引された商品を郵便ポストから発送できる「ゆうパケットポスト」の提供を開始すると発表した。
新サービスはメルカリで取引された商品を専用箱を用いて郵便ポストから匿名で発送できるサービス。全国1100の郵便局などで販売する「ゆうパケットポスト専用箱」で売れた商品を梱包し、ゆうゆうメルカリ便を利用して発送する。
これまで両社は2017年からメルカリの配送サービスとして、ゆうゆうメルカリ便の提供を開始し、昨年には小~中型商品に対応した新企画の「ゆうパケットプラス」を提供するなど連携を進めている。
日本郵便 取締役副社長兼執行役員副社長の諌山親氏は「最近ではECサイトやフリマアプリの利用拡大に伴い、われわれの取り扱い荷物の個数も増加しており、特に個人間での取引が増加したことで小口発送への需要が高まっている。また、新型コロナウイルス感染症拡大による、新しい生活様式への対応が社会的にも求められているため、両社で新しい生活用様式に対応する『非対面型』配送サービスの提供を開始する」と述べた。
また、メルカリ 上級執行役員 メルカリジャパン CEOの田面木宏尚氏は「新サービスはメルカリで売れた商品を専用箱に梱包し、近くの郵便ポストに“ポン”すれば発送が完了する。宛先の記入や印刷が不要であり、身近な郵便ポスト発送拠点から簡単に利用できる」と説明した。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響による在宅時間の増加に伴い、メルカリの4~6月の月間利用者数は約90万人増加(1~3月比)している一方で、郵便局やコンビニエンスストアなどにおける商品発送時のオペレーション負荷の軽減や新しい生活様式での額面での発送・受け取りニーズも高まっているという。
新しい生活様式においてもユーザーが安心・安全に利用でき、いつでも・どこでも発送できる利便性を追求した結果、郵便ポストに投函するだけで発送が可能となる新サービスの提供を開始する。これにより、店頭に行くことなく、手軽に・身近な場所で発送を可能としている。
利用方法は(1)専用箱を購入し、メルカリで取引された商品を梱包、(2)出品者がメルカリ上で「ゆうゆうメルカリ便 ゆうパケットポストでの発送」を選択し、ゆうパケットポスト専用箱上のQRコードをメルカリで読み取り、(3)近くの郵便ポストに投函し、発送手続完了という流れだ。
新サービスの特徴をメルカリ 事業開発マネージャーの石川佑氏は「“いつでも”24時間好きな時間に全国15万か所の郵便ポストから“どこでも”伝票貼り付け不要で“かんたん”に発送できる」と話す。
発送可能な荷物の大きさ・重さは専用箱で郵便ポストに投函可能なサイズとして、縦32.7cm、横22.8cm、暑さ3cm、重さ2kgまで。専用箱の販売場所は全国の郵便局、ローソン、セリア、メルカリストアとなり、販売場所は順次拡大を予定している。
販売価格は、いずれも税別で郵便局とローソンが65円/枚、セリアが110円/2枚、メルカリストアが300円/5枚、配送サービス利用料は200円、差出可能場所は全国約15万か所の郵便ポスト。
なお、2021年4月末までゆうパケットポストを利用した取引ごとにメルカリで20円分のポイント付与を実施するため、実質料金は180円だという。年間で1000万個の配送件数を計画している。