アルプスアルパインと損害保険ジャパン(損保ジャパン)は9月1日、東芝デジタルソリューションズが提供するIoTプラットフォームである「ifLink」を使用して、IoTセンサー連動型の保険商品の共同開発を2020年8月に開始したと発表した。
センシング技術に強みを持つというアルプスアルパインは、従来から自動車・民生市場向けに多種多様なセンサーを取り揃え、ユーザー企業や市場のニーズに応えてきたという。
一方損保ジャパンは各種IoTセンサーを使用して、工場設備などの故障予兆検知及び故障予兆に起因する費用損害を補償できる保険商品の開発を進めている。
アルプスアルパインのセンサーを利用し実証実験を行うことで、企業(工場)のユーティリティ設備など故障による停止の影響が大きい重要設備を中心に、さらに幅広い機器を対象とした、汎用性の高い商品・サービスの開発を目指すとしている。
また、ifLinkを使用して、センサーで故障予兆を検知した際には自動的に修理業者が駆け付け対応費用を保険金で補償するといった、利便性の高いスキームの構築を目指し検討していくとのことだ。
両社は2020年8月に2社間での実証実験を開始し、まずはアルプスアルパインのセンサーから得た稼働状況データの分析により、稼働状況に応じた工場ごとの最適な保険設計に繋げるという。
加えて 、センサーから得たデータを使用した故障予兆の把握と、その際に発生する修理などの対応費用を補償できる保険の開発を進め、 2021年度内のリリースを目指す。
また、ここで開発中の保険商品のユーザー利便性向上の観点から、ifLinkを使用したスキーム構築の可否についても検討を進めていくとしている。