日立製作所は8月4日、同社のシステム開発環境「Justware 統合開発プラットフォーム」において、リモート開発支援に向けた強化を行い、テレワークでも密なコミュニケーションを促し円滑なプロジェクト運営を実現する開発環境として、2020年10月1日より提供を開始すると発表した。
「Justware 統合開発プラットフォーム」は、同社が50年以上にわたって培ってきた大規模システムのアプリケーション開発やプロジェクト管理のノウハウをベースに、システム開発に必要となるツールやフレームワーク、開発方法論を統合した開発環境。
今回のシステム強化では、チームのチャット履歴から発言傾向を分析してモチベーションの変化を把握することやコミュニケーションの活性化につなげる「チームチャット分析機能」と、開発者のPC操作記録やツールの利用状況などから作業状況を把握し、生産性の高い人の作業傾向をノウハウとして分析・活用できる「開発行動分析機能」が新たに追加された。
「チームチャット分析機能」では、チーム内でノウハウや役立ち情報などを発信・蓄積できる「ナレッジルーム」を整備しており、共用フォルダへの情報登録やチャット機能を使って有用な情報を検索・収集することが可能。
管理者は、会話の頻度や会話相手、過去の会話傾向からの変化といったプロジェクト内のコミュニケーション状況を多角的に分析することで、メンバーやチーム全体のモチベーション変化への気づきを得ることができ、チームワーク強化に向けた対策を講じることが可能だとしている。
一方「開発行動分析機能」では、プロジェクトの進捗・品質状況といった開発実績データだけでなく、開発者の作業状況に関する情報もダッシュボードで視覚的に表示するため、テレワークでは把握が困難な作業実態をリアルタイムに確認することができ、リーダーや管理者の負荷軽減につながる。
また、今回追加された「開発行動分析機能」のほかにも、同社は、コードインスペクションツール(静的解析ツール)で抽出したバグを自動修正してソースコードのレビューや開発作業を効率化するなど、管理者や開発者向けの既存機能を強化し、リモート環境においても統制のとれたプロジェクト運営を支援するという。
同プラットフォームの価格は個別見積もりとのこと。