日立ソリューションズは7月15日、サプライチェーンのデジタルツインを構築し、製造プロセスの改善を支援するクラウドサービス「グローバルSCMシミュレーションサービス」を、同日から提供開始することを発表した。

  • 画面でシナリオを提示したイメージ(BIツールを利用した例)

    画面でシナリオを提示したイメージ(BIツールを利用した例)

同サービスは、顧客が設定した売上や利益などの目標値を実現するために、生産・販売計画、物流拠点の統廃合、生産拠点の新設など多様な目的で、最適な生産拠点や生産量、販売量、トータルコストなどをシミュレーションできるもの。

設備や需要、輸送、為替・関税などの情報とIoTデータから数理的最適化手法で算出し、帳票や画面で複数のシナリオ目標値の達成状況を提示。最適な生産、販売計画を迅速に立案することが可能となることで、合理性の高い意思決定を迅速に行うことが可能になるという。

また、既存のサプライチェーンのデジタルツインを構築し、数理最適化手法にて独自に開発した計算モデルによって、売上や利益、キャッシュフローの目標値を実現するための生産量や調達経路、販売経路、輸送経路などのシミュレーションを行える。

需要増加に対応するための生産計画、災害が発生した際の調達経路の見直し、新たに参入する地域での販売計画、輸送経路の統廃合の計画など、さまざまな用途で利用できるという。

また、IoT機器などから取得するデータを活用することで、より高度なシミュレーションが可能となるほか、また生産計画に対する実績として比較することも可能。目的に応じてシミュレーションできるシステムを、導入しやすいクラウドサービスとして提供するとしている。

なお、このサービスは、日立製作所が提供するOTとITを融合し、先進のデジタル技術を活用するLumadaの製造業向けソリューションに適用されているということだ。