セコムは6月1日、同社が実用化に向けて開発を進めている「バーチャル警備システム」を使い、来訪者に対する体温チェックやマスク着用依頼を行う実証実験を6月5日までの予定で同社本社において開始した。
同システムは、常駐警備員が提供している業務のうち警戒監視や受付などを、現実空間を映すディスプレイ一体型ミラー上に3Dモデルとして表示した「バーチャル警備員」が提供し、対処や緊急対応など熟練した常駐警備員ならではの能力と組み合わせて、新たな警備のあり方を実現するものという。
新たな価値に挑戦していく同社の協働プロジェクトブランドである「SECOM DESIGN FACTORY」の取り組みとして、2021年の実用化に向けて開発を進めている。
発熱状態にある来訪者を入館前に確認できるため感染拡大を未然に防ぐ効果が期待でき、またバーチャル警備員が来訪者の体温チェックを行うため、常駐警備員が直接体温チェックを行う場合に比べて来訪者・警備員双方の感染リスクも低減するとしている。
今回の実証実験では、バーチャル警備員の通信に5G(第5世代移動通信システム)を使用し、有線ネットワークの敷設にコストがかかる場所でも、高速大容量かつ低遅延な無線通信により同システムを利用できることを合わせて実証するとのこと。
なお、実証実験における通信には、2020年春からサービスを開始したNTTドコモの5Gネットワークを使用している。