情報処理推進機構(IPA: Information-technology Promotion Agency, Japan)4月28日、「安心相談窓口だより:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構」において、2020年3月下旬以降「ビデオ通話をするためにZoomをサイトから入手したはずだったが、インストール後に出てきた画面のボタンを押したらセキュリティ警告画面が表示された」といった相談が複数寄せられていると伝えた。
これは、同名の別ソフトウェアをインストールしたことが原因であり、IPAはソフトウェアのダウンロードは信頼できるサイトから行うようにと呼びかけている。
IPAは、Zoomではなく別のソフトウェアがインストールされた原因を次のように説明している。
- 検索結果から、別のソフトウェアのダウンロードサイトにアクセスした
- 検索のキーワードの組み合わせや利用する検索サイトによっては、同名の他のソフトウェアが検索結果の上位に表示される可能性がある
IPAはこうした偽のソフトウェアから表示されるセキュリティ警告は根拠のないものであり、警告画面に表示されている番号には絶対に電話をしてはいけないとアドバイスしている。電話をしてしまうとオペレータから「至急対処しないと危険」などと脅され、遠隔操作による修理や今後のサポート契約をさせられるといった被害を受ける危険性があるという。
IPAはこうした被害に遭わないように、日頃から次のような対策を取ることを推奨している。
- ソフトウェアはメーカーや開発元の公式サイト、公式マーケットなどの信頼できるサイトから入手する
- 検索結果からWebサイトにアクセスした場合は、Webサイトに書かれている内容やソフトウェアの説明等をよく確認して目的のサイトかどうかを確かめる。検索結果の上位に表示されているサイトが目的のサイトとは限らない
- ソフトウェアをインストールする前に製造元や機能を確認するなど、目的のソフトウェアであるかどうかを確認する。同名や類似名のソフトウェアが存在する場合もある
IPAは自分での判断が難しい場合、一旦操作を止め、周りの家族や詳しい友人などに相談することを推奨している。