大日本印刷株式会社(DNP)は4月10日、みずほ銀行、野村総合研究所、グーグル・クラウド・ジャパンと協力し 、インターネットバンキング利用時の本人認証や住所など、登録情報管理の際に利用者のスマートフォンの端末位置情報や本人の顔写真を活用して高いセキュリティを確保しつつ、銀行が顧客データ管理を円滑に行う実証実験を行うと発表した。なお、実証実験は金融庁の「FinTech実証実験ハブ」の支援案件として採用されている。

実証実験ではID・パスワードに頼らない「本人にしか持ち得ない情報(顔情報・ジオロケーション)」による本人認証について、スマートフォンアプリを活用した実証実験を行い、その認証精度を確認することで、利用者の受容性や利便性、セキュリティについて検証する。

DNPは「顔認証技術を活用した本人認証・本人確認サービス」をAPI(Application Programming Interface)連携で提供し、スマートフォンのカメラで撮影した顔写真と銀行のサーバに格納されている顔写真との照合を行う。

各社の役割としてみずほ銀行は実証実験の設計、効果検証などの主体、DNP顔認証技術を活用した本人確認機能の提供、API連携による顔認証機能・eKYC機能の構築、グーグル・クラウド・ジャパンは実証実験における技術支援の提供、野村総合研究所はインターネットバンキングにおけるPoC(Proof of Concept:概念実証)のアプリ、およびサーバシステムの構築を担い、実験期間は5月11日~10月9日を予定している

今後、DNPは実証実験で得たノウハウや知見を活かし、顔認証技術を活用した本人認証・本人確認サービスの精度向上を図るとともに、決済サービスや非対面サービスなど、さらなる利用拡大を推進していく考えだ。