クラウドで経理財務業務の自動化ソリューションを提供する米BLACKLINEの日本法人であるブラックライン社は19日、セゾン情報システムズの経理財務部門のデジタル化推進に同社のクラウド型経理業務自動化システム「BlackLine」が寄与していることを発表した。

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経理財務部門のデジタル化を促進するクラウド「BlackLine」。単純業務の徹底したデジタルによる自動化は部門の働き方改革に寄与するのみならず、入力ミスや把握の遅れを軽減させる。

BlackLineは、会計業務や経理処理を従来の"直列処理"からサイクルによる"継続処理"への変換を掲げ、自動化された継続的な処理で"締め"を待たずに会計・経理業務を回す枠組みをクラウドで提供している。公式サイトには50,000を超えるGL(general ledger/総勘定元帳)を持つというThe Coca-Cola Companyが毎月の決算処理に必要な人手は800人。これを半減させ、分析や必要な業務に集中させる体制を構築した事例も掲載(PDF(英語))している。

昨年3月には日本での事業戦略記者説明会を開催(記事)し、ファイナンス・オートメーション市場の開拓とその意義を発表しているが同社は今回、セゾン情報システムズが経理財務部門のデジタル化にクラウド型経理業務自動化システム「BlackLine」を導入し稼働させたことを報告している。セゾン情報システムズは2014年から全社挙げての業務自動化・可視化を推進していたが、経理財務部門においてはアナログベースでの情報管理が残っていたというが具体的には以下の用途で活用している。

・Excel によるタスク管理を廃止、リアルタイムでの決算進捗状況モニタリング
・手動による勘定照合作業を自動化、経理担当者の工数削減
・監査法人にアカウントを付与することで情報共有を促進し監査対応工数を削減
・デジタル化により、業務プロセスが可視化されガバナンスを強化
  • 従来の直列処理と継続処理の違いの概念図(ブラックライン資料より)

    従来の直列処理と継続処理の違いの概念図(ブラックライン資料より)

既に経理担当の業務工数削減を実現しているが、4月からは自動化した勘定照合での差異の自動解析も行える機能も追加。2020年8月までには決算業務時間の30%削減も見込んでいるという。セゾン情報システムズの鷲尾経理財務室長は、スモールステップでの導入メリットや経理財務業務の効率化だけにとどまらず、決算業務の可視化や情報の一元管理がガバナンス強化にも繋がること。また、経理財務部門メンバーの会計スキルを活かした次世代の働き方改革を実践していく旨のコメントを寄せている。