PostgreSQLグローバルデベロップメントグループは10月3日(米国時間)、「PostgreSQL: PostgreSQL 12 Released!」において、オープンソースのデータベース「PostgreSQL」の最新版となる「PostgreSQL 12」の公開を伝えた。この最新バージョンは大規模なデータセットにおけるクエリパフォーマンスが著しく向上したほか、スペース使用率の大幅な改善が取り込まれている。
PostgreSQL 12の主な注目点は次のとおり。
- ジャストインタイムコンパイラ(JIT)をデフォルトで有効化
- インデックス作成とパーティション分割のパフォーマンス向上
- JSONドキュメントに対してクエリを実行する機能の導入
- 生成列(Generated Columns)をサポート
- ユーザによる非決定的照合の定義をサポート。アクセントを区別しない比較や大文字と小文字を区別しない比較などを実現可能
- 多要素認証をサポート
- 長時間のインデックス再構築によるダウンタイムを回避する機能の実現。REINDEX CONCURRENTLYによるインデックス書き込みをブロックせずに実施することで、インデックス再構築のダウンタイムを回避
DB-Enginesの発表によれば、2019年10月におけるデータベース管理システムの人気ランキングでPostgreSQLは第4位となっている。2018年にはその年に最もスコア値を増やしたデータベースとしてデータベース・オブ・ザ・イヤーにも選出されている。長期にわたって人気を伸ばし続けており、今後も同様の傾向が続くと考えられる。
PostgreSQLはSQLの標準規約に準拠した人気の高いリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)。最近は、ドキュメント指向データベースの機能を取り込むことでNoSQLの需要にも応えているほか、分散データベースやクラスタリングが必要になるビックデータ処理の要望にも対応している。