キヤノンシステムアンドサポート(キヤノンS&S)は10月4日、見積作成と販売管理の連携をRPAで完全自動化し、中小企業の働き方改革を支援する「お手軽見積サービス」の提供を同15日から開始すると発表した。
新サービスは、NIコンサルティングの見積作成WEBシステムとオービックビジネスコンサルタント(OBC)、ピー・シー・エー(PCA)、応研の各販売管理システムを、ユーザックシステムのRPAツールで連携させ中小企業向けにシナリオをテンプレート化したサービス。
新サービスを導入することで、インターネットに接続できる環境であれば社外においてもクラウド上で見積作成、承認ができるようになり、スピーディーな見積提示が可能になるという。
見積書作成時のミス予防や価格間違いのチェックを行い、精度や効率を向上させるためのAI(人工知能)機能も搭載し、あらかじめ会社として統一した見積フォーマットを用意して使用することができるほか、クライアントPC内に見積データを残さないことで内部統制にもつながるとしている。
顧客情報や商品マスタを一元管理することが可能なことに加え、作成した見積書の内容はRPAで自動的に販売管理システムと連携されるため、受注データへの二重入力の手間や入力ミスを削減することができ、営業活動の効率化が期待できるという。
すでにOBCの「商奉行」、PCAの「PCA商魂」、応研の「販売大臣」を使用中のユーザーは、NIコンサルティングの見積作成WEBシステムとユーザックシステムのRPAツールのみ導入することで、新サービスとして連携を可能としている。
キヤノンS&Sが初期の連携設定作業や操作指導などの導入支援サービスを実施するため、社内にITやRPAの専門知識を持つ人材がいなくても、簡単に導入することができ、設定完了後はすぐに販売管理システムから連携されたデータを用いて見積作成が可能な状態になるという。
また、ITベンダーと強固な協業体制を構築し、ITを活用したソリューションで人材不足、事業承継問題、業務プロセスの見直しや生産性向上を、全国約170拠点のセールスやサポートメンバーがワンストップで対応することで、中小企業向けのITソリューションビジネスを展開していく方針だ。
価格は、いずれも税別で見積作成Webシステムが年額3万4800円(5ライセンスで利用の場合)、自動実行ツール(RPA実行ソフト)が同20万円、実行テンプレートが6万円、初期費用が45万円。同社では、新サービスを2022年12月末までに累計700社以上への導入を計画している。