LLVMプロジェクトは9月19日(米国時間)、「[llvm-dev] LLVM 9.0.0 Release」において、コンパイラインフラストラクチャ「LLVM」の最新版となる「LLVM 9.0.0」の公開を伝えた。6カ月にわたる開発の成果物とされており、さまざまな機能の追加やパフォーマンスの改善などが実施されている。
LLVM 9.0.0における主な注目ポイントは次のとおり。
- asm gotoのサポート。この機能がサポートされたことでClangを使ったx86_64版メインラインLinuxカーネルのビルドが可能になる
- RISC-Vターゲットを実験的位置づけから外し、デフォルトでビルドされるように変更
- 各種最適化処理とパフォーマンスの向上
- IRにターゲットに依存しないハードウェアループ機能を追加。PowerPCとArmの実装あり
- OpenCLの実験的サポートの追加
LLVM 9.0.0における主な変更点は次のページにまとまっている。
LLVMは人気の高いコンパイラインフラストラクチャの1つ。比較的後発のコンパイラインフラストラクチャで、さまざまなプログラミング言語に対応している。生成されるバイナリは良質と言われ、コンパイル時の警告やエラーメッセージも理解しやすく開発者に人気がある。