主要Webブラウザの中でプライバシーの強化に最も積極的に取り組んでいるMozillaが次の一手を発表した。Mozillaは9月10日(米国時間)、「Firefox’s Test Pilot Program Returns with Firefox Private Network Beta - The Mozilla Blog」において、「Firefox Private Network」のベータ版の提供を開始すると伝えた。

Firefox Private Networkはプライバシを強化する機能の1つ。同機能を利用すると、次のような効果が得られるとされている。

  • 公衆Wi-Fiにおける通信の保護。空港、診療所、コーヒーショップなどさまざまな場所で公衆Wi-Fiが提供されているが、Firefox Private Networkを利用するとトンネル技術を利用してインターネットへの接続が保護されるようになる
  • IPアドレスを隠蔽して広告ネットワークからのユーザー追跡を困難にする。広告ネットワークはIPアドレスをトレースに利用しており、これを困難にする
  • 当面、この機能は拡張機能として提供されるため、機能のON/OFFは拡張機能のON/OFFで簡単に切り替えが可能
  • Firefox Private Network

    Firefox Private Network

  • 現在、このベータプログラムは米国のユーザのみ参加可能とされている

    現在、このベータプログラムは米国のユーザーのみ参加可能とされている

同機能はその性質上、Mozillaが提供するプロキシサーバを経由して提供されるものと見られる。Mozillaは過去にテストパイロットプログラムで実験してきた機能をFirefoxの正式機能として取り込んできた。昨今のMozillaにおけるプライバシー機能の強化に関する取り組みを見る限り、Firefox Private Networkは今後ユーザーからのフィードバックを得て正式な機能としてFirefoxに取り込まれる可能性が高い。