日立ソリューションズ・テクノロジーは7月1日、鉄道分野で利用される多言語音声翻訳ソリューション「Ruby Concierge」の対応言語を拡張し、定型文音声翻訳の適用分野を拡大することで、自治体や公共、観光等の他分野においても利用可能な「Ruby Concierge」の機能強化版を、7月8日より販売開始することを発表した。

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「Ruby Concierge」は、情報通信研究機構(以下、NICT)、京浜急行電鉄(以下、京急電鉄)との共同研究の成果をベースとし、2018年7月より鉄道分野向けに「駅コンシェル」として利用されているソリューション。

京急電鉄では、「駅コンシェル」の機能を活用し、駅で発生する問い合わせ内容を定型文化したり忘れ物検索を直感的な操作でスムーズに行ったりして、サービス向上と従業員の業務効率改善を実現しているという。

今回の機能強化版では、アジア圏からの外国人旅行者や労働者、居住者の増加に伴い自治体における住民サービスにおいても、駅同様の対応が求められていることから、対応言語の拡張や窓口案内でよくよく使う対訳フレーズを増やすことで他分野への展開も可能になったという。

また、業務コンテンツとのスムーズな連携を図るとともに、接客現場で使用されているさまざまな端末にも対応したことで、鉄道分野のみならず自治体での活用促進を開始するということだ。

今回の機能強化では、タイ語、インドネシア語、ベトナム語等を追加して合計10言語に対応したほか、従来のiOSに加え、Android(Ver6.0以上)に対応した。

また、業務コンテンツや既存のアプリケーションをメニューから簡単に呼び出せる「業務アプリ呼び出し機能」や、クラウド上に蓄積された音声データをBIツールにより解析する「見える化レポートサービス」が追加された。見える化レポートサービスにより、現場の接客向上に貢献するだけでなく、対応傾向をもとにしたサービスの改善や新サービスの企画などにも貢献するとしている。