米IBMは6月12日(現地時間)、企業のAIの設計、最適化、および管理に関連する多くの複雑で面倒なタスクを自動化するためのWatson Studioの新機能としてAutoAIを発表した。これにより、データサイエンティストは、機械学習(ML)モデルの設計、テスト、および展開にさらに時間を費やすことができるという。

AutoAI機能は、Watson Machine Learningと連携して、AIライフサイクルのさまざまなステップを自動化および高速化するとしている。モデル開発や特徴量最適化を含む、時間のかかるデータの準備および前処理のプロセスを自動化するように設計されており、ユーザーがハイパーパラメーター最適化機能を活用してデータサイエンスやAIモデルをより簡単に構築できるようにするためのものとなる。

また、GBDT(Gradient Boosting Decision Tree)など、エンタープライズ・データサイエンス用の機械学習モデルが含まれており、ユーザーが機械学習モデルの検証・本番展開プロセスを迅速に実施できるように設計されているという。

AutoAIの製品群には、昨年秋に最初にプレビューされたIBM Neural Networks Synthesis(NeuNetS)も含まれており、現在Watson Studioプロジェクト内でオープンベータ版となっている。

同テクノロジーは、AIを使用してカスタマイズされたニューラルネットワークを自動的に合成することにより、ディープラーニングモデルの開発を迅速に実施するように設計されている。NeuNetSを使用した場合、ユーザーは処理時間と精度のどちらを最適化するかを選択し、モデルの構築・学習をリアルタイムに確認できるという。