MMD研究所は5月21日、「2019年5月 キャッシュレスウィークとキャッシュレス利用に関する調査」を発表した。これによると、20歳から69歳の消費者までで最もよく利用する決済方法として現金を挙げた回答者は54.2%となり、現金以外は45.8%だった。また、キャッシュレス派が現金を利用する場面で最も多かったのは自動販売機であり、逆に現金派がキャッシュレス決済を最も多く利用するのは交通費支払でのカード型交通系電子マネーとなった。
同調査は同社が4月26日から5月9日にかけて、20歳以上69歳以下の男女6388人を対象に予備調査を行い、このうち現金を最もよく利用する回答者(現金派)および現金以外のキャッシュレス決済を最もよく利用する回答者(キャッシュレス派)それぞれ442人の計884人に調査を実施した。
予備調査として決済方法の利用頻度を最も高いものから3番目に高いものまで聞いたところ、最もよく利用する決済方法では現金が54.2%、現金以外が45.8%だった。2番目の手段として最も多いのはクレジットカードの43.9%、3番目の手段で最も多いのはカード型交通系電子マネーの25.3%となった。
キャッシュレス派と、現金派それぞれに日常生活の各場面でどの決済方法を利用するかを複数回答で尋ねたところ、キャッシュレス派で現金利用の割合が最も多い場面は自動販売機の46.2%、現金利用の割合が最も少ない場面はガソリンスタンドの7.7%だった。
また、キャッシュレス決済の割合が多い場面を決済手段別に見ると、スーパーマーケットでのクレジットカード(60.4%)が最多となり、現金派が現金を利用した割合が最も多い場面はスーパーマーケットの86.0%、逆に現金利用の割合が最も少ない場面はガソリンスタンドの30.5%となった。
さらに、現金派でキャッシュレス決済の割合が最も多い場面とその決済方法は、交通機関(交通費の支払い)のカード型交通系電子マネー(55.0%)となった。なお、コードタイプのモバイル決済利用者の割合は「コンビニエンスストア」で最も高く、その利用率はキャッシュレス派で26.9%、現金派で7.5%だった。
2019年度の消費増税予定およびキャッシュレス決済に対する還元施策案の認知度では、キャッシュレス派で「増税について知っている」という回答者は全体の82.4%であり、「増税とキャッシュレス決済の還元策の両方について知っていた」との回答はキャッシュレス派全体の60.9%にのぼる。
現金派で増税について知っていた回答者は68.8%であり、「増税とキャッシュレス決済の還元策の両方について知っていた」との回答は42.8%にとどまっている。