ゼンリンデータコムは3月26日、モバイルクリエイトと共同で、準天頂衛星「みちびき」のセンチメータ級測位補強サービス（CLAS）とドローンの自動飛行技術を組み合わせた複合物流の実証実験を実施したと発表した。

同実験は、内閣府および準天頂衛星システムサービスによる実証実験の公募にもとづづき実施されたもの。トラックからドローンの自動離発着を行い、高精度測位と制御技術を実証することを目的とする。2019年2月13日・2月18日・3月5日の計3回、大分県「杵築市山香ふれあい広場」にて行われた。

  • 実証実験の結果

第2回第3回の実験では、みちびきのセンチメータ級測位補強サービスの高精度な位置補正技術を活用し、トラックの荷台から離陸して目的地へ着陸、目的地で積み荷をおろしたあと、先に進んでいるトラックの荷台に着陸する飛行実験を実施。GPSのみを使用した場合の着陸誤差146cmに対し、センチメータ級測位補強サービスで位置補正した場合のそれは、11cmに留まる結果となった。

  • 実証実験イメージ

今回の実証により、車輌だけでは配送が成り立たない僻地や限界集落などへの配送の、ラストワンマイルの部分をドローンが担う複合物流を行うことが可能になった。

今後は、車両からドローンに引き渡すポイントの特定や、ドローンの安定した自動飛行のために地図が有効に活用されるシステムを製作していきたい考えだ。