あしたのチームは、中小企業の経営者を対象に景況感と新元号への期待、働き方改革の実態に関するインターネット調査を実施し、その結果、働き方改革に取り組んでいる中小企業は約3割であったと発表した。
同調査によれば、4月1日の働き方改革関連法施行を前に働き方改革に取り組んでいる中小企業は、都市部30.0%、地方33.0%と地域差は見られなかった。
「働き方改革に取り組めない理由」について最も多い回答は「人材不足」32.7%で、特に地方では38.0%と4割近くが人材不足を理由に働き方改革を実現できていないことが明らかになった。一方で、地方ですでに働き方改革に取り組んでいる企業は「働く環境・場所の改善・多様化」、「女性・若者や高齢者の就業促進」など人材確保施策に着手していることがわかった。
現在取り組んでいる働き方改革の内容についての問いには、第1位「残業時間の削減」81.1%、第2位「休暇取得の促進」61.1%、第3位「労働時間の短縮」49.5%と、労働時間や休暇に関する項目が上位となった。地方では都市部に比べて「働く環境・場所の改善、多様化」50.0%、「女性・若者や高齢者の就業促進」44.0%の回答割合が多くなっている。
今後取り組みたい働き方改革の内容としては、最も回答が多かったのは「女性・若者や高齢者の就業促進」28.3%、次いで「働く場所の改善・多様化」28.0%となった。
「働き方改革関連法のうち関心があるもの」の問いには、第1位が「有給休暇の取得義務化」38.0%、第2位「時間外労働(残業時間)の上限規制」36.3%、第3位「労働時間の状況の把握の実効性確保」26.0%となった。
「働き方改革関連法で経営に影響が出ると思うもの」については、第1位「有給休暇の取得義務化」32.0%、第2位「時間外労働(残業時間)の上限規制」29.3%、第3位「同一労働・同一賃金」15.0%となった。
また、2019年5月1日に元号が変わることにより、業務に影響が出ると思うかという問には、「影響が出ると思う」19.0%、「影響は出ないと思う」81.0%と、8割以上の経営者が改元による業務への影響は出ないと思うと回答。天皇の生前退位による、自社の事業承継への考えへの影響については、最も多い回答は「全く影響はなかった」71.3%であったが、「影響があった」1.0%、「少し影響があった」7.3%と1割弱の経営者が影響があったと回答したという。