パナソニックは2月19日、同社の光ID技術である「LinkRay」を活用したスマートフォンにおけるAR(拡張現実)表示で目的地までの道案内を行うナビゲーションサービスを、「LinkRay ARナビゲーション」として2019年3月に提供開始すると発表した。
従来、GPS電波の届かない駅構内や地下などの屋内ではスマートフォン利用者の正確な位置を測定できず、目的地までの案内ができないという課題があったという。
新サービスでは、LinkRayの受信場所を起点とする位置特定の特性を生かし、スマホ利用者の正確な位置を測定して目的地までのルートをカメラ画面上で立体的にAR表示し、スマホ利用者をスムーズに目的地まで誘導するナビゲーションシステムを実現。
階段やエスカレータなどの高さの違いも表現でき、複数フロアを経由するルートにも対応可能なため、屋内でのサービス向上と屋内業務の効率化が図れるという。
同サービスを実現するためのソフトウェア開発キット(SDK)をスマホアプリに組み込み、起点から目的地までのARルートを予め作成することにより、屋内の起点から目的地までのリアルタイムな案内表示サービスを利用者に提供を可能としている。また、多言語でのナビゲーション表示により、訪日外国人へのインバウンド対策としても活用できる。
同社は、同サービスの機能を組み込んだスマホアプリトータルでの提供、あるいはユーザー企業のアプリへ組み込むSDKを提供することで、従来の地図案内や従業員による経路案内に代わる、スマホ利用者それぞれに適したスムーズな誘導を実現し、屋内ナビゲーションとしてのデファクト化を推進するとしている。
また、従来から駅や店舗で展開している広告サイネージやスタンプなどのLink Rayサービスを組み合わせ、収集したデータをプラットフォーム化し、データベースマーケティングビジネスを実現していく方針だ。