NTT西日本グループは12月20日、2018年度 神戸市の「水門・陸閘の遠隔監視および遠隔制御に関するシステム整備」の事業者に採択されたことを発表した。
これにより、神戸市が掲げている「南海トラフ巨大地震に伴う津波への対策による、災害に強い都市づくり」の実現に向けて低消費電力で広範囲をカバーできるLoRaWANと専用線サービスを活用した水門・陸閘遠隔監視・制御システムを構築する。
対象水門・陸閘数は、遠隔監視対象水門・陸閘が全11基、遠隔制御対象水門・陸閘が全7基。2019年度より三宮南地区の水門・陸閘を対象として運用開始し、その後神戸市内の各水門・陸閘へ展開していく予定。
具体的には、水門・陸閘に開閉検知デバイスを設置し、LoRaWANに接続して、水門・陸閘の開閉状態を容易に監視するとともに、遠隔操作設備およびWebカメラ・回転灯などを設置し、NTT西日本のビジネスイーサワイド(有線)に接続して、水門・陸閘の遠隔制御を行う。
新システムのメリットとしては、「自治体職員が庁舎内外問わず、マルチデバイス(PC、タブレットなど)から水門・陸閘の遠隔監視および遠隔制御が可能であること」「現地に赴かず、水門・陸閘付近に設置するWebカメラ・回転灯により、周囲の車輌・人の安全を確保しながら、遠隔で閉鎖作業が可能であること」「省電力のLoRaWANを活用することで、電力がない環境下でも、開閉検知デバイスによるセンシングおよびアプリケーションサーバーへのデータ送信が1年以上駆動できること」などがある。