伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は30日、再生可能エネルギーなどの利用を管理するIoTクラウドサービス「E-PLSM(エプリズム)」に、設備異常の予兆を検知する機能を追加し、風力・太陽光発電の出力予測の機能を強化して提供を開始したことを発表した。
E-PLSMは、発電設備やプラント、送配電設備等のセンサーからのデータを収集して各設備を監視するとともに、データ分析によりエネルギー利用を統合的に管理する、クラウド型のIoTプラットフォーム。
今回新たに追加した「設備の異常予兆の検知機能」では、発電設備の運転状態を示す出力、温度、流量、圧力、電流、振動、品質などのデータをもとにリアルタイムで設備状態を監視して、機械学習ソフトが設備の正常な状態を学習し、異常の予兆を検知する。これによりユーザーは、故障の発生前に対応でき、計画外の停止を低減することで設備の稼働率の向上につなげることができるという。
また、「発電出力予測機能」は、全国の風力発電所や太陽光発電所において、風向風速、日射強度、気温などの気象情報に加え、発電所からのセンサー情報を活用することで発電出力を予測する機能。
今回の強化では、従来のサービス提供での要望に基づき、3日先まで30分刻みで6時間毎に更新する「短期予測」と、6時間先まで30分刻みで1時間ごとに更新す「短時間予測」という2つの予測メニューが用意された。
また、E-PLSMの提供を含めた再生可能エネルギー分野での実証実験やビジネスで得た知見をもとに、予測モデルを見直し、時間・空間メッシュの細分化と予測誤差の減少を含めた精度の向上が図られている。