日本マイクロソフトは2018年7月19日、今月31日をもってサポートが終了する「EMET(Enhanced Mitigation Experience Toolkit)」からWindows Defender Exploit Guardへの移行を公式ブログでうながした。

EMETはWindows 7やWindows 8.1などで動作する脆弱性緩和ツール。Officeのマクロやメールなどを経由して侵入を試みるマルウェアを防ぐASR(Attack Surface Reduction)など、ゼロデイなど未知の脅威からソフトウェアを保護するため、一部の環境では必須ツールに数えられていた。

  • Windows 8.1上で動作するEMET 5.52

    Windows 8.1上で動作するEMET 5.52

EMETの対象OSに含まれないWindows 10は、バージョン1607までEMET 5.5xが動作可能だったが、Windows 10の開発コンセプトであるWaaS(Windows as a Service)に沿って、脆弱性緩和機能をWindows 10 バージョン1709以降に、Windows Defender Exploit Guardとして統合している。日本マイクロソフトはEMETの環境設定をエクスポートし、Windows Defender Exploit Guardに取り込むなど(ドキュメントはこちら、Windows 10への移行をうながした。

  • Exploit ProtectionはWindows Defender Exploit Guardが備える機能の1つ。この他にもASRやネットワークの保護、フォルダーアクセスの制御を備える

    Exploit ProtectionはWindows Defender Exploit Guardが供える機能の1つ。この他にもASRやネットワークの保護、フォルダーアクセスの制御を備える