パナソニックは5月16日、丸井グループの協力のもと、AI技術を用いた「障がい者入退店検知」の実証実験を、5月17日から5月20日の間、福岡県の博多マルイと東京の北千住マルイにて実施することを発表した。

丸井グループはこれまでも、ミライロと共同で、年齢や性別、身体的特徴などを超え、高齢者や障がい者、外国人、LGBTの人々など、すべての顧客が快適に利用できる店舗施設を推進してきた。

今回はその一環として、障がいを持つ顧客の来店者数とその利用実態を把握するため、パナソニックのセキュリティカメラおよび新しいAI技術を用いて調査を行い、その有用性を検証する。

具体的には、博多マルイと北千住マルイにおいて、車いす利用者のアクセスが最も多いと予想されるそれぞれの店舗出入口にセキュリティカメラを設置し、入退店の様子を撮影。録画画像からAIを搭載した物体認識技術を用いて、車いす・ベビーカー・白杖の検知のほか、人物検知による年齢・性別の推定を自動カウントしていく。

その後、検知結果と目視で確認・カウントした結果を照合し、対象物以外を検知する「誤検知」と、対象物を検知しない「未検知」について、精度評価を行う予定だ。

なお、同発表によると、画像認識技術の活用において、店舗施設での物体認証を用いた実証実験は初めての試み。

今回の実証実験を通じ、車いすや白杖の識別および障がい者の来店者数カウントの確認作業の機械化・自動化による作業の効率化を図ることで、障がい者を含むすべての顧客が快適に利用できる店舗作りに貢献していきたい考えだ。