DJIは5月8日、米MicrosoftとAIおよびマシンラーニングにおける技術をDJIのドローンに活用する戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
今回のパートナーシップにより、産業用ドローンとエッジクラウドコンピューティングのテクノロジーをビジネスに活用し、DJIはソフトウェア開発キット(SDK)をWindows向けにリリースする。
Windows 10 PC向けのアプリを使用することで、DJIのドローンはさまざまな産業向けに飛行管理やリアルタイムデータ伝送機能の搭載などのカスタマイズや制御が可能となり、世界中のWindows 10ユーザーがドローンのテクノロジーを活用できるという。
また、DJIはMicrosoftのクラウドサービスである「Microsoft Azure」を導入し、AI技術とマシンラーニング性能を活用する。膨大な数の空撮写真や動画データを実用的なインサイトへと変換し、さまざまなビジネスに提供する。
DJIのWindows向けSDKにより、開発者はWindowsのネイティブアプリを構築することが可能になり、自律飛行やリアルタイムのデータ配信を含めたドローンの遠隔操作ができる。
さらに、マルチスペクトルセンサやカスタムアクチュエータのようなロボット構成部品など、サードパーティ製のペイロードの統合と管理を行えるようになるため、企業によるドローン活用方法も拡大するという。
Windows向けSDKに加え、両社では農業、建設、公共安全といった主要分野でAzure IoT EdgeとAIを活用したドローンソリューションの開発においても連携。
Windowsの開発者は、Azureの大規模クラウドとDJIのドローン、AIソリューションを構築するためのIoTツールセットを使用し、現場でリアルタイムにドローンに展開することができるという。結果として、1カ所の現場から入手した調査結果やデータを活用し、組織全体に適用することを可能としている。
Windows向けSDKのβプレビューは、Microsoft Build カンファレンスに参加中の開発者を対象に提供しており、それ以外の開発者には2018年秋頃の提供を予定している。