Wineチームは2018年3月2日(米国時間)、「WineHQ - Wine Announcement - The Wine development release 3.3 is now available.」において、Wine開発版の最新バージョンとなる「Wine 3.3」の公開を伝えた。WineはLinuxやmacOS、*BSDなどでWindowsアプリケーションを実行するための互換レイヤ技術。
今回公開されたバージョンの主な新機能は次の通り。
- Vulkanのサポート追加
- Direct3Dマルチスレッドコマンドストリームをデフォルトで有効化
- マルチサンプルテクスチャをデフォルトで有効化
- SDLを経由したゲームコントローラをサポート
- CILオンリーの.NETバイナリの読み込みをサポート
特に今回のリリースでは、Vulkanのサポートが追加された点が注目される。Vulkanは現状を反映した新しい標準の3D API規格として策定が行われたAPI。現在のハードウェア事情を加味した高性能なAPIとして定められており、PCに限らず、さまざまなデバイスと利用可能なように設計されている。今回Wineに導入されたVulkanはまだ最初の段階とされており、今後さらなるサポートが期待される。