MM総研は1月30日、国内におけるMVNOの独自サービス型SIM の主要10事業者を対象に実施したネットワーク品質に関する調査の結果を発表した。今回、測定基準として、通信速度に加えて、体感速度やギガ消費を導入している。
調査は2017 年11月29日の8時30分前後、12時30分前後、19時30分前後の計3回に実施。調査には、富士通製SIMフリースマートフォン「arrows M04」をSIMと同数台使用し、ほぼ同時に調査を実施したという。
YouTubeアプリで4分10秒の動画を再生して終了時点の時間を計測し、再生遅延の有無、再生停止の有無、再生時の画質を調査した。これにより、通信速度の比較ではわからない使用時の快適さを評価している。
時間帯によっては、一部の事業者は遅延が生じたが、全時間帯で再生遅延や途中停止がなくスム ーズに視聴できたサービスは、IIJmio、mineo(A プラン)、UQ モバイル、BIGLOBE モバイル、 DMM モバイル、NifMo、LINE モバイルとなった。
動画再生時の画質には変化が見られた。スマートフォンでの動画視聴では、画質が144pだと小さな文字は読み取ることが難しいが、240p以上であれば何とか読み取ることができ、9の事業者が240p以上を維持する結果となった。
また、動画視聴時にザッピングを行って各社のギガ消費に関しても調査した。計測は、4分10秒の動画3本について、30秒再生時点で2本目の動画を視聴し、30 秒再生時点で3本目の動画を視聴するという方法で行われた。
動画遅延によりデータ消費が少なくなることを考慮し、動画視聴時に遅延が生じなかったMVNOサ ービスを比較したところ、BIGLOBE モバイルの朝昼夜のデータ消費量合計が117MBと最も少なく、コストパ フォーマンスに優れていたという。これに、DMM モバイルの167MB、IIJmioの178MBが続く。
あわせて行った速度調査では、UQモバイルがすべての時間帯において10Mbps以上でトップとなった。 最も混んでいる昼の時間帯では、UQモバイルが10.11Mbps、楽天モバイルが4.53Mbps、BIGLOBE モバイルが3.16Mbpsという結果が出ている。