Internet Systems Consortiumは2018年1月23日(米国時間)、「BIND 9.12.0 released|Internet Systems Consortium」において、BINDの最新版となる「BIND 9.12」の公開を伝えた。BIND 9.12は機能追加、パフォーマンス向上、暗号機能のアップデートなどが行われている。
BIND 9.12の主な変更点は次のとおり。
- namedにおけるネームサーバクエリ処理関連のコードをlibnsへ移行
- 利用するデフォルトの乱数生成機能を/dev/randomからOpenSSLやPKCS#11の提供する暗号ライブラリに変更
- DNS Response Policy Service API(DNSRPS)の導入
- 複雑でエラーの原因となっていたコードのリファクタリング
- 非推奨となった機能関連コードの削除
- いくつかのデフォルト設定の変更
削除された機能や変更となった機能、プロトコルの変更など、変更内容の一覧は「Release Notes for BIND Version 9.12.0 [PDF]」にまとまっている。
BIND 9.12が発表された時点で、サポートの終了日は発表されていない。リリースエンジニアリングに従うなら、次の安定版ブランチとなるBIND 9.14が公開されたあとでBIND 9.12のサポートは終了になる。BIND 9.12は長期サポートバージョンとはならないため、長期の運用を期待する場合は現在の長期サポートバージョンであるBIND 9.11系を採用することが推奨されている。BIND 9.11系は2021年12月までサポートが提供される見通し。