ユニアデックスとNTTドコモは12月21日、製造業向けに故障予兆検知ソリューションのトライアル版を2018年1月31日から提供開始すると発表した。両社はこの取り組みを通じて効果測定を行い、2018年夏頃の本格サービス化を目指す。
新ソリューションは、ユニアデックスのIoTと機械学習/AIを用いて設備点検診断業務を支援するというIoTクラウドサービスである「AirInsight Maintenance」とドコモの「docomo M2Mプラットフォーム」をセットで提供するものであり、振動センサ、セキュアなモバイル回線、Microsoft Azure、機械学習エンジンで構成する。
ユーザー企業の工場などの設備に振動センサを設置し、稼働中設備の振動データの収集・解析を行うことで、設備の点検診断を実施する。ユーザーの設備に大規模な工事を必要とせず、振動故障予兆に特化した機械学習エンジンを搭載しているため、短期間での導入を可能としている。
従来の設備診断技術は導入コストがかさむため、導入は大規模施設に限られており、診断も技術者の感覚に頼っていたという。同ソリューションの導入により、比較的安価なセンサーで、機械学習を使用したAI技術による均一な設備診断が可能となり、既存保守サービスの品質統一化や人件費削減が見込めるとしている。
さらに、データ送信にdocomo M2Mプラットフォームのセキュアネットワークを利用することで、機械の稼働状況などの情報を守る。ユーザー自身による固定回線の敷設や、セキュリティを担保したネットワーク構築、アドレス設計といった面倒な初期構築を省略できるという。