広島銀行は12月15日、「次世代を見据えた店舗改革の先駆けとなる革新的な店舗」をコンセプトとして12月18日に移転オープンする八丁堀支店の新店舗において、富士通と共同で、行員に代わってロボットが店内の施設案内や周辺観光地案内など来店客とのコミュニケーションを行う実証実験を、コミュニケーションロボット「ロボピン」を使用して実施すると発表した。期間は約6カ月間の予定。
同実験では、ロボピンをきっかけにした来店客との円滑なコミュニケーションの実現可否および、ロボットによる銀行業務の代替範囲について、段階的に検証を実施する。
まず、ロボピンが来店客の接近を認識し、適切に応答できるかを検証し、続いてロボピンと店内に設置しているタブレットを連携させ、来店客がタブレット上で選択した店内や八丁堀支店周辺の案内などの用件に合わせて、適切に応答できるかを検証する。そして、ロボピンが行った対応ログや来店客から収集するアンケート結果を検証し、営業店で必要なロボットによる案内業務の検討・改善を行う。
今後、同実験による検証結果をベースに、ロボットによる銀行業務の検討を行うとともに、音声認識機能による双方向での会話の実現、AI(人工知能)と連携した回答精度の向上、人認識精度の向上による顧客の属性に合ったサービスの案内機能などの搭載を検討し、営業店での実用化を目指す。
また、同行は銀行店舗でのロボットによる「お客さまとの円滑なコミュニケーションの実現」「接客・商品案内による業務の効率化」「無人店舗での実用化」を目指し、ICTを利用した先進的なサービスの提供に向けて取り組んでいく方針だ。