安川電機は、35~600kgの中大型可搬質量でハンドリング、スポット溶接やプレス間搬送といった用途向けに産業用ロボットMOTOMANの全29機種を開発・製品化したと発表した。

新開発機種の一例

新開発機種一覧

今回開発された29機種は、多様なラインアップによる幅広い適用範囲を持ち、2016年9月に発売した新型ロボットコントローラYRC1000に対応した中大型産業用ロボット。同機種群は、最高速度動作指定(VMAX機能)により、直線動作時の最高速度制限を撤廃しており、ロボットの教示位置・姿勢に応じて、直線動作可能な最高速度を自動計算して動作する。これにより、従来の最高速度制限以上の高速度で動作でき、ロボットの動作時間を短縮することができるようになっている。

同機種群には、新たな軌跡制御が採用されており、軌跡誤差を最小化しているため、テスト運転・プレイバック時も動作速度変化によらず同じ軌跡で動作するという。また、同社は今回、従来型のスポット溶接電動ガン用サーボモータ(容量:1.5kW、2.0kW)に加えて、容量2.5kWのサーボモータを新たに開発。これにより、ハイテン材やアルミ材などの高加圧スポット溶接への対応力が格段に向上したということだ。

さらに、従来機種では2本必要だったロボットとコントローラ間の接続ケーブルが1本のみ(一部例外あり)となり、セットアップの際の配線時間を大幅に短縮するとともに、配線の少ないすっきりとした設備を実現している。メンテナンス性も向上しており、マニピュレータ内部の通信線の断線や各軸サーボモータのエンコーダ異常が発生した際には、プログラミングペンダント上に異常アラームを表示し、異常箇所を特定しやすくなっている。また、通信線の断線時の仮復旧や異常箇所特定のための仮配線を行えるマルチポートが各部位に標準搭載されており、仮復旧・仮配線にかかる時間が短縮できるなど、メンテナンス性にも優れているという。

そのほか、今回販売開始する中大型機種に対応した新型ロボットコントローラYRC1000には、電源回生機能が標準搭載されており、省エネにも貢献。同コントローラには電源変圧回路が内蔵されており、海外電圧(380V~480V)にもトランスレスで対応可能となっている。これにより、コントローラの大幅な小型化・軽量化と、海外での生産現場の省スペース化および効率化を実現するとのことだ。