オンラインバックアップサービス企業のBackblazeは8月29日(米国時間)、「2017 Hard Drive Reliability By Manufacturer and Model」において、同社が利用しているハードディスクの故障率を発表した。2017年第2四半期に同社は4921個のハードディスクを追加、うち4286個は古いハードディスクからのリプレースに使われ、純粋に追加のドライブとして加えられたストレージは635個だったと説明している。2017年第2四半期の時点でのハードディスクの合計数は8万3151個に達したという。
2017年第2四半期に追加した8TBのハードディスクに関して、エンタープライズモデル(ST8000NM005)とコンシューマモデル(ST8000DM002)の故障率を比較したところ、エンタープライズモデルの故障率のほうがが高かったことが報告されている。ただし、計測期間は2.11カ月と短いものであり、このデータから結論を導き出すことは時期尚早としている。
これまでに追加したエンタープライズモデルのハードディスクとコンシューマ向けの8TBハードディスクの故障率を比較すると、エンタープライズモデルが1.61%の故障率、コンシューマモデルが1.60%と両者にはほとんど違いが見られないという。2017年第3四半期の報告では、8TBのモデルに関してエンタープライスモデルとコンシューマモデルの故障率の違いについてより有意義なデータが得られるだろうとしている。
ただし、Backblazeは今後は12TBのハードディスクの追加を予定しており、8TBのハードディスクは古いドライブになっていくだろうとも説明している。Backblazeはこれまでにもエンタープライズモデルのハードディスクの故障率はコンシューマ向けモデルとほとんど変わらないと指摘している。
Backblazeはハードディスクが故障してから交換を実施しているが、最近では故障する前にハードディスクをより容量の大きいモデルへリプレースする取り組みが進められている。これはハードディスクのリプレースにかかる費用よりも、リプレースすることで得られる容量が拡大するほうが利益が見込めるためとしている。