Mozillaの前最高技術責任者であるAndreas Gal氏は7月19日(米国時間)、「FIREFOX MARKETSHARE REVISITED」において、StatCounterから公開されているデータに加えMozillaから公開されているインストールデータを引き合いに出し、Firefoxのシェアが実現している機能や性能と比較しても下落する傾向にあると指摘した。Andreas Gal氏はこの動向はブラウザの実装に左右されるものではなく、マーケティングの影響が大きいと指摘している。
StatCounterに限らず、多くの統計データがデスクトップPCにおいてWebブラウザのシェアはGoogle Chromeが過半数を占めているといったデータを示している。デスクトップPCのシェア自体はもはや大幅な増加は見込めないことから、Google Chromeはほかのブラウザからそのシェアを確保していると見られている。
Andreas Gal氏は記事の中でFirefoxの実装について説明。「最近のFirefoxの実装はGoogle Chromeと比較して匹敵する性能や機能を実装している。さらにメモリの使用量に関してはGoogle Chromeを凌駕してすらいるが、それがマーケットシェアを結びついていない」と指摘している。
Andreas Gal氏はこの状況の背景について、「Googleが同社のサービスを無償で公開しており、こうしたサービスを活用するためにユーザがGoogle Chromeに流れている」と分析している。Googleのサービスを利用するユーザーは結果としてGoogle Chromeに囲い込まれることになり、これがFirefoxのシェア低下の一因になっているという。